仕事のプロフェッショナル(男性)

仕事はどれも同じ 「今やっている仕事」を「やりたい仕事」にする方法

書籍情報

評価
購入形式(紙・Kindle・Audible) 紙のみ
出版社 CCCメディアハウス
試し読み 可能
紹介ページの充実度 あまり詳しくない(Amazon紹介ページ
誰が書いた本?
著者名 フォルカー・キッツ/マヌエル・トゥッシュ(訳:畔上司)
執筆時の年齢(出版年-生まれ年) キッツ:37歳(2012年出版-1975年生まれ)
トゥッシュ:36歳(2012年出版-1976年生まれ)
関連サイト ※外国著者につき割愛
どんな立場で書かれている?(専門家 or 経験者)
著者の職業 キッツ:弁護士、コンサルタント
トゥッシュ:心理カウンセラー
経験・キャリアなど執筆背景 本書執筆のために2年間調査に費やす。

「不満やストレスは今している仕事とはまったく無関係であり、調査の結果見つかった驚くべき結論は『仕事はどれも同じ』ということだった。上司が誰だろうと同じだし、絶えず転社・転職してもそれで満足できるわけではない」(p11)

執筆経験、本書の準備期間
過去の著作点数 ※外国著者につき割愛
前作から本書発行までの経過期間 ※外国著者につき割愛
売れゆき(刷数・発行部数、書店ランキングなど)
刷数・発行部数 情報なし
書店などのランキング情報 情報なし
主観による評価
謙虚さ 普通
他書からの引用、参考文献 普通
誤字・脱字 特に気づかず
タイトルと内容のギャップ 問題なし

感想

なるとし
なるとし
この本を自信をもってオススメします!!

2部構成となっている本書。

Ⅰ部はタイトル通り「仕事はどれも同じ」だよ、と冷静な思考を読者に求めるパート。Ⅱ部は「今やっている仕事をやりたい仕事にする」対処法を解説するパートである。

フラストレーションのスパイラルはどの職場、どの仕事にも付きものの問題点であり、その根源は人間の心理にあるのだ。人はこの問題から逃れることができない。 (p18)

要は職場を変えても、上司を変えても、結局はフラストレーションからは逃れられないのである。

20代の頃に3回転職をした私は、目の前の壁やストレスに対応できない原因を、会社や上司のせいにした。

自分の未熟さや経験不足を棚上げして「この会社では自己実現はできない」という都合の良い転職理由にすり替えた。

そして、逃げた。

しかしなぜか、どの職場に行っても、どんな仕事に携わっても、同じような問題が発生して、同じような壁にぶち当たってしまうから不思議だ。

「おまえは堪え性がない!」という家族や友人、先輩達からの助言を受けて、何とか4回目の転職をせずに今日を迎えている。

そして分かったこと・・・

それはやはり 【仕事はどれも同じ】ということである。

辛くても、堪えて、我慢して、初めて気付くことがあることも知った。
早急に対処しなくとも(また何もせずとも)時間の経過が解決してくれることも経験した。

あなたの仕事にとってどんなことが邪魔だろうと、またあなたが職場から逃げ出したくなるような状況を作った張本人が誰だとしても、今の仕事、職場から逃げないことだ!

なぜなら、あなたが今やっている仕事こそ、あなたにとっておそらくベストの仕事だからである。 (p17)

ほとんどの仕事は、お金、ステータス、意義、楽しみ、興味のうち一部だけを満たしてくれる。だから、さまざまな要素を少しずつ期待すれば、失望することはまれだろう。

だがそうした要素のうち一つだけ取りあげて、それをとくに重視すれば、その一要素に対する期待は達成できないくらい高くなってしまう。ほかの要素をせいぜい二次的だと見なすと、失望した末にさまざまな欠点をあら探ししてしまうことになるのだ。 (p73)

もし一つだけの動機を抱いて職業選択を行なえば、あなたを満足させてくれる仕事など世界中に一つもない。しかしもし「期待の危機管理」を行なって複数の期待を抱けば、大いに失望することはほとんどなくなる。 (p75)

私たちは「今の職場で克服不可能な問題にぶつかっても、何が何でも転社・転職してはいけない」と主張しているわけではない。

もちろんどの職場で働くかは重要なことだが、それはあなたが思っているよりもはるかに小さなことなのだ。

そして「仕事上の諸問題は転社・転職で解決できる」と考えるのは概してまちがいであり、再び失望に終わるのが常なのである。 (p154)

肝心なのは「どこの職場でも生じる問題」なのか、「自分の職場でだけ生じている特殊な問題」なのかを見極めることである。

「今の境遇から逃げ出したい」
「こんな職場で埋もれてたまるか!」

そう感じている人に贈りたい本。

結局のところ【仕事はどれも同じ】。”今やっている仕事” を “今やりたい仕事” にすることができれば、【今の職場が一番】と開き直れるのである。

私のように堪え性のない人間でも、もう少し早くこの本に出会えていたら、3回も転職せずに済んだかも知れない。

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