書籍情報
評価 | |
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購入形式(紙・Kindle・Audible) | 紙のみ |
出版社 | 日本経済新聞出版 |
試し読み | なし |
紹介ページの充実度 | あまり詳しくない(Amazon紹介ページ) |
著者名 | 寺崎文勝 |
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執筆時の年齢(出版年-生まれ年) | ●歳(2010年出版-●年生まれ)
年齢情報見つからず |
関連サイト | 公式のwebサイト見つからず |
著者の職業 | 株式会社日本総合研究所 ディレクター |
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経験・キャリアなど執筆背景 | 人事制度および人材育成・採用のコンサルティングを数多く手がけている |
過去の著作点数 | 8点 |
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前作から本書発行までの経過期間 | 1年 |
刷数・発行部数 | 情報なし |
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書店などのランキング情報 | 情報なし |
謙虚さ | コンサルタントとしては控えめな文体で好感持てる |
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他書からの引用、参考文献 | 巻末に参考文献を明記(18点) |
誤字・脱字 | 特に気づかず |
タイトルと内容のギャップ | 問題なし |
感想
まえがきで著者は次のように書いている。
この本は、「成功」や「勝ち負け」を気にせずに「スローで幸せなキャリア」を求めている人に読んでもらいたい。(p4)
自己啓発系の本と言えば【成功】や【能力向上】を謳った本が多かった。
最近では【無理をしない】や【頑張らなくてもよい】という、新しい価値観がかなり認められてきたように思う。
昔は、頑張れば頑張った分だけ【成功する】時代であった。
【成功のコツは成功するまで努力を続けること】
そんな理屈がまかり通っていた。
成功するまで努力を続けるなんて【ストイック】な仕事術を実践できる人はごく一部。
無理にチャレンジしたら、逆に自信をなくしてしまい、病んでしまう人もいるだろう。
もしあなたが強い達成欲求の持ち主であれば、出世に向いているタイプと言えるでしょう。もしあなたの達成意欲が弱いのなら、あなたは本当に出世したいと思っているのかをもう一度自分に問いかけてみてください。
出世することだけが幸せなキャリアではありません。
それでもなお出世したいと思うのであればどの高さまでの出世を願うのか、それを考えてみましょう。「そこそこの出世」でいいのなら、乗り越えなければならない障害や困難も 「そこそこ”」で済むからです。(p37)
本書では、教育学者の「ピーターの法則」を引き合いに出し、「戦略的に出世しないというキャリアデザイン」についても触れる。
その人が優秀であればあるほど、出世による「無能化」はコントラスト効果によって強い挫折感を引き起こすことになります。(略)ピーターの法則は幸せなキャリア形成をするための有益なヒントを与えてくれます。
すなわち「無能になる前の有能なポジションに踏みとどまる」ということです。
もちろんあなたが出世の階段を上り詰めたいと考えている野心家ならば、無能になるリスクをあえてとる必要があるのは言うまでもありません。
そうではなく、そこそこのポジションで仕事を楽しみたいというのであれば、戦略的に出世しないことも選択肢に残しておくべきことでしょう。
これは優秀な人ほど認識すべきことです。なぜならば、優秀であればあるほど、そして上司から高い評価を受ける人ほど結果として無能レベルに早く到達する可能性があるからです。(p57)
実に興味深い。2010年に書かれた本だが、現代の働き方にフィットするように思う。
章立ては以下の通り。
第1章 なぜあなたは働くのか
第2章 「不機嫌な職場」を避ける人間関係術
第3章 「できる」人材と認めてもらう
第4章 心穏やかにビジネスライフを送るために

