心の病 経験者(女性)

わたしは適応障害

書籍情報

評価
購入形式(紙・Kindle・Audible) 紙/Kindle(Audibleなし)
出版社 彩図社
試し読み なし
紹介ページの充実度 あまり詳しくないが、著者プロフィールについて記載あり(Amazon紹介ページ
誰が書いた本?
著者名 大井駒子
執筆時の年齢(出版年-生まれ年) 43歳(2017年出版-1974年生まれ※)
※文中に「2001年に27歳」との記載あり
関連サイト 見当たらず
どんな立場で書かれている?(専門家 or 経験者)
著者の職業 2児の母親(家族は夫、娘と4歳下の息子)。短大卒。
学生時代からの職歴は、喫茶店のウェイトレス、フランス料理店のウェイトレス、寿司屋、ディスコのお立ち台、家庭教師、県庁、キャバクラ、動物病院、旅行会社2社、コールセンター2社、スナック、カウンターアテンダント、不動産2社、ラブホテルの清掃員。
うつ経験など執筆背景 適応障害、うつ、対人恐怖症、アルコール依存、睡眠障害、育児ノイローゼ。執筆現在も入眠剤、抗酒剤の服用を継続。
執筆経験、本書の準備期間
過去の著作点数 情報なし
前作から本書発行までの経過期間
売れゆき(刷数・発行部数、書店ランキングなど)
刷数・発行部数 情報なし
書店などのランキング情報 情報なし
主観による評価
謙虚さ 上から目線なところは一切感じられない。
他書からの引用、参考文献 ほとんどなし(病気についての専門的な情報の出典が明記されていない)
誤字・脱字 特に気づかず
タイトルと内容のギャップ 問題なし

感想

著者自身の体験談がメイン。

冒頭と後半の約3割は、病気や向き合い方について書かれているが、残りの大半はこれでもかと著者の辛かったエピソードが語られている。

残念なのは、「適応障害ってどんな病気?」「適応障害とうつ病の違い」「認知行動療法とは」など出典や引用について明記がないこと。専門家ではないので、これはしっかり書いて欲しいところ。

沖縄県という特殊な土地柄。そして、バスケ部(中学)、複数回の海外ひとり旅、接客業、仕事での表彰経験など・・・全体を通して、アクティブな女性な印象を受け、共感できる読者は偏るかも知れない。

でも女性の読者なら、仕事や結婚、育児を通じての苦労に共感を覚えるのかな・・・

後半の以下については、実務的な情報であり、役立つ情報だと思う。

  • 自立支援医療受給者証の手続き
  • 労災認定による休業補償給付の受給

また以下については、多彩な職歴を持つ著者ならではの助言かも知れない。

何度かの転職を通して思うことは、もし現在の仕事が精神的につらいと感じているときは、思い切って他の仕事という選択肢も検討してみた方がいいということです。精神を病んでしまっては本末転倒です。世の中には色んな職種があるので、正社員にこだわらこだわらなければ、きっと自分に合った仕事が見つかるでしょうし、心の負担も軽くできると思います。

一方で著者はこうも言っている。

これまでの私の人生は、職場を変えたところで、また住む場所を変えたところで、結局同じようなことで悩んできました。そのことから、本当に改善すべきなのは環境ではなく、「行き過ぎたネガティブ思考を変えることではないか」という考えにたどり着いたとき、これまで不器用にしか生きられない自分のことを、ずっと性格のせいだと思っていたのですが、「この際、ちゃんと病院に行って医者の意見を聞いてみたほうがいいのでは」という思いに至りました。

一見矛盾するように思えるが、違う。

適応障害は環境を変えれば治るので、悪化する前にどんどん逃避していい。
しかし、適応障害になってしまう原因はきっと自分自身の中にある。

それは、人それぞれのやり方で対策を講じていかなければならないのだと思う。

著者も入眠剤、抗酒剤の服用を継続しているが、自分が病みやすいタイプだと自覚したら、時には薬の力を借りつつ、一生付き合っていくんだと【良い意味で】諦めて生きていくことも大切かもしれない。

【適応障害】本のピックアップ【適応障害】の本をピックアップしました(随時更新)。発行年月が新しい順に並んでいます。 ※【適応障害】以外の【うつ病などの心の病気...
当サイトには主観で書かれた記事が含まれています。特に病気に関する記事は個人的な見解であり、医学的な根拠にもとづくものではありません。心や体に異変を感じたら、早めに医師やカウンセラーに相談して指示に従ってください。また、事実と異なる記載や不適切な記述がございましたら、誠意をもって対応いたします。大変お手数ですがお問い合わせフォームにて情報提供いただけますようご協力のほど宜しく願いいたします。