心の病 経験者(女性)

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)

書籍情報

評価
購入形式(紙・Kindle・Audible) 紙/Kindle ※マンガ
出版社 あさ出版
試し読み 可能
紹介ページの充実度 詳しい(Amazon紹介ページ
誰が書いた本?
著者名 汐街コナ(監修・執筆協力:ゆうきゆう)
執筆時の年齢(出版年-生まれ年) ●歳(2017年出版-●年生まれ)年齢情報見つからず
関連サイト @sodium – Twitter
イラストレーター 汐街コナ
どんな立場で書かれている?(専門家 or 経験者)
著者の職業 広告制作会社のグラフィックデザイナーを経て漫画・イラストの活動を開始。装丁画・挿絵・ゲームキャラクターイラスト等をてがけている。文中には「デザイナー業はすぐに辞めましたし、転職後は万年下っぱOL 今は会社員ですらない自称イラストレーター」とある。
経験・キャリアなど執筆背景 デザイナー時代に過労自殺しかけた経験を描いた漫画が話題になり書籍化。表紙に「NHK、毎日新聞、産経新聞、ハフィントンポストで紹介され話題になった過労死マンガを書籍化」とある。
執筆経験、本書の準備期間
過去の著作点数 なし
前作から本書発行までの経過期間
売れゆき(刷数・発行部数、書店ランキングなど)
刷数・発行部数 情報なし
書店などのランキング情報 情報なし
主観による評価
文体・雰囲気・謙虚さ 苦しんでいる読者に寄り添ってくれる感じ。精神科医のゆうき氏自身も「過去にストレス過多状態が続き、眠れなくなったり、食欲が落ちたり、『仕事に行きたくない』と思ったりしたことがありました」と明かしている。
他書からの引用、参考文献 見当たらず
誤字・脱字 あり
タイトルと内容のギャップ 問題なし

感想

なるとし
なるとし
この本を自信をもってオススメします!!

汐街コナ氏の過労自殺寸前まで働いてしまった経験をもとにした、マンガ主体のアドバイス本。

精神科医でありながら、漫画原作者としても著名なゆうきゆう氏が監修・執筆協力という形で参加している。

各章(全6章)の最後に、ゆうき氏が医師の立場から答えるQ&Aコーナー(文章)があり、ページ配分は全体を10とすると、7が漫画で3が文章という感覚。

このジャンルの漫画はサラッと読み終えてしまう感じの本も多いが、絵も小さめで比較的文字が多くて読みごたえがある。

汐街氏自身の体験だけでなく、他のブラック企業で働いていた人の取材に基づくエピソードあり、ゆうき氏の執筆パートあり、と力を入れて本作りをした印象。

共感フレーズを一つご紹介する。

俺がやらねば誰「か」やる と考える

汐街氏が仕事でテンパっていた新人のころ、先輩がかけてくれた言葉だそう。

俺がやらねば誰「が」やる と考える

ではないことに注意。1字違いだが大きな違いである。

会社というのは誰かが欠けても動くようになっています
なっていないならそれは会社側の問題

あなたが首相や大統領よりスゴイ人でないなら
気にせず休めばいい

でも気にしてしまう人は
普段から準備しておくと休みやすいかもしれない

(略)

「仕事上の立場は替えがきく」と言いましたが
替えのきかないものも存在します

あなたが誰かの息子や娘であり
誰かの父親や母親であること
誰かの夫や妻であり
誰かの兄弟や姉妹であること
誰かの孫や祖父母であり
誰かの恋人であり
誰かの友人であること

これらは絶対に替えがききません

「死ぬくらいなら会社辞めれば」と簡単に人は言う。

「そんなことできるくらいなら、死んだ方がマシ」と思ってしまうくらい追い詰められてしまう時もある。

でも、自分が死ぬことで全てが終わる、そんな綺麗な結末は滅多になく、お金の面、精神的な面でも残された人たちを破滅に追い込んでしまう……

追い詰められた人には気安く言えないことだけど、このことを少しでもわかって踏みとどまってくれるといいな、と心から願う。

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