『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由 ~人間関係のカギは、自己肯定感にあった~』加藤隆行 著/小学館
職場の人間関係に行き詰まった時に、【自己肯定感】に着目して対処する方法について書かれた本。
書籍情報
評価 | |
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購入形式(紙・Kindle・Audible) | 紙/Kindle |
出版社 | 小学館 |
試し読み | 不可 |
紹介ページの充実度 | 普通(Amazon紹介ページ) |
誰がどんな立場で書いた本?(年齢、職業、経験・キャリアなど執筆背景)
著者名 | 加藤隆行 |
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執筆時の年齢(出版年-生まれ年) | 48歳(2019年出版-1971年生まれ) |
執筆時の職業、プロフィール | 心理カウンセラー |
経験・キャリアなど執筆背景 | システムエンジニアとしてNTTに入社するも体調を崩し、3度の休職と入退院を繰り返す。宗教、スピリチュアル、脳科学、心理学を学び、2015年に退職して心理カウンセラーとして独立。 |
著者の関連サイト
ココロと友達
執筆経験、本書の準備期間
過去の著作点数: なし
売れゆき(刷数・発行部数、書店ランキングなど)
情報なし
主観による評価
文体・雰囲気・謙虚さ | 誠実で熱く語りかけてくる感じ。 |
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他書からの引用、参考文献 | 巻末に参考文献(12点)の記載あり |
誤字・脱字 | 特に気づかず |
タイトルと内容のギャップ | 副題の「人間関係のカギは、自己肯定感にあった」が内容を示している。あえて「無敵」と打ち出すことで胡散臭さが出てしまい、個人的には残念(内容から感じられる著者の誠実な印象が損ないかねない。表紙デザインもインパクトはあるが同様に残念)。 |
感想
著者の思い入れが感じられる、つらい時に何度も読み返したくなる本。
参考文献も巻末にしっかり示されている点も好感が持てる。随所に描かれるイラストも単なる雰囲気出しではなく、文章を上手に図解表現している感じがして分かりやすい。
【自己肯定感】の低い人のタイプには、「反抗タイプ」(他者からの肯定が得ようとして「自分は悪くない」と怒りで訴える)と「悲観タイプ」(自分は何もできないと悲観し哀れみで同情を得ようとする)の2パターンあり、各々のタイプの対処法が示されている。
ピックアップ
「どうせ」は「やっぱり」を連れてくる
自分のことを「どうせ〇〇」と思っていると、「やっぱり〇〇」という現実が訪れます。
出典:『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(加藤隆行 著/小学館)
「どうせ」という言葉の後には、たいていネガティブな言葉が入りがち。〇〇に入る言葉があなたの自己否定ですよ、との著者の主張に納得。なるべく「どうせ」を言わないようにしたいものである。
とにかく肯定すると「決める」
まずは、「自分が自分を否定していたから、人生がうまくいっていなかったのだ!」ということを徹底的に認め、「もう自分は自分を否定するのをやめるんだ」「すべて肯定するんだ」と「決める」ことがスタートになります。
(略)
ただここでひとつ、最大級に気をつけて欲しいことがあります。
「決めてもまた否定してしまう自分」さえも否定しないこと!
出典:『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(加藤隆行 著/小学館)
本書を読んで、一番衝撃を受けた言葉がこれ。
【自己肯定感】が低いと、結局は自分にダメ出ししてしまいがち・・・ でもそれを先回りしてアドバイスしてくれるところに感動。
「自分はやっぱりダメ」の無限ループに陥らないよう、「ダメでいい」と肯定すること、「ま、いっかぁ~」と言って受け入れることが大切。
【自己肯定感】を取り戻す3つの習慣
- いつも自分を「ねぎらう」
- 「自分にOKグセ」をつける
- ネガティブ感情だからこそ肯定する
出典:『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(加藤隆行 著/小学館)
自己否定をやめれば、心に隙間が出来てくる。その隙間に幸せや心地よさを感じられるものを取り入れていけば、「無敵」になれるそう・・・
「無敵」というのは、ちょっと言い過ぎな気がするが、読む価値のある本であることは間違いない。

