この記事では、本の巻末に掲載されている【参考文献】の具体例をご紹介します。
巻末に【参考文献】が掲載されている本がなぜ【誠実】に作られた本だと言えるのか? については、こちらで詳しく述べましたのでお立ち寄りください。
参考文献が巻末に明記されている本(事例1)
『精神科医が教える ストレスフリー超大全』樺沢紫苑 著/ダイヤモンド社(2020年)
巻末に掲載されている参考文献
- 『世界の心理学50の名著(5分でわかる50の名著シリーズ)』(T・バトラー=ボードン著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)2019
- 『心理学の本』(渋谷昌三著、西東社)2009
- 『人間関係の心理学(図解雑学シリーズ)』(齊藤勇著、ナツメ社)2002
- 『心理学入門(図解雑学)』(松本桂樹著、ナツメ社)2000
- 『脳からストレスを消す技術』(有田秀穂著、サンマーク出版)2012
- 『朝の5分間脳内セロトニン・トレーニング』(有田秀穂著、かんき出版)2005
- 『EQこころの知能指数』(ダニエル・ゴールマン著、講談社)1998
- 『自分でできる対人関係療法』(水島広子著、創元社)2004
- 『スルースキル─“あえて鈍感”になって人生をラクにする方法』(大嶋信頼著、ワニブックス)2018
- 『毒親の棄て方:娘のための自信回復マニュアル』(スーザン・フォワード著、新潮社)2015
- 『図解ポケットアドラー心理学がよくわかる本』(中野明著、秀和システム)2019
- 『〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る』(エイミー・カディ著、早川書房)2016
- 『睡眠障害 現代の国民病を科学の力で克服する』(西野精治著、KADOKAWA)2020
- 『睡眠こそ最強の解決策である』(マシュー・ウォーカー著、SBクリエイティブ)2018
- 「【連載】睡眠の都市伝説を斬る」ナショナルジオグラフィック日本版 三島和男 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140623/403964/
- 『GOWILD野生の体を取り戻せ!科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス』(ジョンJ.レイティ、リチャード・マニング著、NHK出版)2014
- 『医者が教える食事術 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』(牧田善二著、ダイヤモンド社)2017
- 『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』(日本精神神経学会監修、医学書院)2014
- 『認知症疾患診療ガイドライン2017』(日本神経学会、「認知症疾患診療ガイドライン」作成委員会、医学書院)2017
- 『学びを結果に変えるアウトプット大全』(樺沢紫苑著、サンクチュアリ出版)2018
- 『学び効率が最大化するインプット大全』(樺沢紫苑著、サンクチュアリ出版)2019
- 『人生うまくいく人の感情リセット術』(樺沢紫苑著、三笠書房)2018
参考文献が巻末に明記されている本(事例2)
『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』井上智介 著/大和出版
巻末に掲載されている参考文献
- 『心理臨床大事典[改訂版]』氏原寛・成田善弘・東山紘久・亀口憲治・山中康裕(共編)(培風館)
- 『カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5 診断基準の臨床への展開 第3版』井上令一(日本語版監修)、四宮滋子・田宮聡(監訳)(メディカル・サイエンス・インターナショナル)2016
- 『人間関係をしなやかにするたったひとつのルール』渡辺奈都子(ディスカヴァー・トゥエンティワン)2012
- 『自分のほめ方の教科書』須藤久美子(コスミック出版)2019
- 『頑張りすぎるあなたのための会社を休む練習』志村和久(イースト・プレス)2019
- 『平気で他人を攻撃する人たち』加藤諦三(大和書房)2019
- 『幸福の習慣』トム・ラス、ジム・ハーター(著)、森川里美(翻訳)(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
https://bizlabook.com/articles/11079
考察
樺沢紫苑氏については、新旧問わず、医学の専門書から最近出た同じジャンルの一般書に至るまで幅広く、【参考文献】として挙げられています。
常に研究し続けながら書いていらっしゃるように感じて、好感が持てます。個人的には「あの樺沢氏が認めている本なんだ」と思ったのは、以下の2冊です。
『スルースキル─“あえて鈍感”になって人生をラクにする方法』は、多くのベストセラーを書いている大嶋信頼氏の本でメジャーな良書だと思いますが、精神科医である樺沢氏が【参考文献】として挙げるのは少々意外な気がしました。
また『図解ポケットアドラー心理学がよくわかる本』(中野明 著)については、2019年に出された本ですがAmazonカスタマーレビューにはいまだ1件も記載がなく、こちらも別の意味で意外な印象を持ちました(でも樺沢氏の【参考文献】というだけで私は即買いです)。
一方、井上智介氏は参考文献が少ないような気がしますが、専門書から一般書まで幅広く参考とされているようです。
今回取り上げた2つの本の【参考文献】に共通の本は残念ながらありませんでした。
しかし、全ての著者がしっかりと【参考文献】を明記するようなモラルが徹底されてくると、必ず【参考文献】に重複掲載されている本が出てくるはずです。
出版社横断で【参考文献】データベース化されて、WEB上で公開されたりすると便利なのに・・・
出版社は【参考文献】であれ、他社本を自社の本で紹介することに抵抗感を抱いたりするのでしょうか?
せめて著者同士では、【参考文献】でお互いの本を参考にして、良書だと認めたなら【参考文献】に掲載して紹介し、敬意を払い合う風土ができあがればいいのに・・・ と個人的には思います。
皆さんはどう思われますか?
※【参考文献】が掲載されている本がなぜ【誠実】に作られた本だと言えるのか? については、こちらで詳しく述べましたのでお立ち寄りください。