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私が手にした「コトバの自殺装置」

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私が手にした「コトバの自殺装置」

『完全自殺マニュアル』という本をご存じでしょうか。

噂には聞いたことがあっても、実際にこの本を手にしたことのある人はあまりいないでしょう。

巷の書店ではお目にかかれないこの本を、私はインターネットで購入しました。

かなり前に話題となった本ですが、私が手にした時点で102刷の増刷という超ロングセラー本です。

内容はその名の通り、「どうやったら死ねるか」をテーマとした本で、自殺の方法について詳細に書かれています。

参考文献は半端な数ではありません。
巻末に掲載されている文献数を数えました。

・致死量引用文献 13点
・引用文献 54点
・参考文献 39点

なんと、合計106点。
著者が中途半端な気持ちで書いていないことは、この文献数からも推測できます。

さまざまな死に方のバリエーション。
研究しつくした上で書いたのでしょう。

クスリ、首吊り、飛び降り、手首・頸動脈切り、飛び込み、ガス中毒、感電、入水、焼身、凍死・・・。

これらの方法について、苦痛、手間、見苦しさ、迷惑、インパクト、致死度を5段階のドクロマーク入りで比較評価するという強烈な内容でした。

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完璧な死に方

精神的に追い詰められていた私は、どうしたら家族に迷惑をかけずに楽になれるかを真剣に考えていたのです。

この本を読んだ時のことを思い出すと、とにかく気持ちが悪かったという記憶しか残っていません。

「マニュアル」本としての内容、解説は想像以上に具体的でした。
「コトバの自殺装置」と紹介されていたのにも納得がいきます。

私は読んでいるうちに恐ろしくなり、

どんな死に方がベストなのか・・・

そんなことを考える気持ちはみるみる失せていきました。

どれ位の苦痛に耐えなければならないのか、万一死に切れなかった場合にどういう事態が起こるのか、仮に死ねたとして残された家族の身に何が起こるのか。

実際に起きた自殺の事例がとりあげられて、生々しく書かれているのです。

自分が死ぬことで全てが終わる、そんな綺麗な結末は滅多になく、お金の面、精神的な面でも家族を破滅に追い込んでしまう自殺。

読んでいる途中で、妻、息子、両親、友人、会社の同僚・・・ 彼らの姿が次々と目に浮かび、涙が止まらなくなりました。

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今、私が生きている理由

この本を読んでわかったことがあります。

それは、「死ぬ」ということは「生きる」ことよりも難しい、ということです。

著者の本意は、あとがきで分かりました。
自殺を助長している本かと思ったのですが、そうではありませんでした。

漠然と命の大切さが語られている世の中で

「いざとなったら死んじゃえばいい」

という選択肢をあえて作ることにより、行き詰ってしまった人生に打開策を見出すチャンスを与えようとしていたのです。

この辛さが延々続く・・・
そう思うと耐えがたいですが<期限付き>であれば何とか頑張れる(かも知れない)。

読み手の状況により、解釈はさまざまなので、安易におすすめもしません。
人の命に直結するテーマだけに危険な本ですから。

しかし事実として、私は最悪の事態をこの本のおかげで何とか踏みとどまることができ、現在に至るのです。

私の場合、荒療治でたまたまうまくいったに過ぎないかもしれません。

ただ、あなたに救いの手を差し伸べてくれる良書に出会えれば、人生が変わる可能性はあります。

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あなたは今病んでいますか?

以前と比べて、多くの本を手軽に手にして読むことができる世の中になりました。
インターネットで注文すれば翌日には届きますし、電子書籍なら購入してその場ですぐに読めます。

私のように具体的に「死」を考えてしまうほど追いつめられる前に、打開策を示してくれる本はたくさんあります。

しかし、出版社や書店を取り巻く環境は以前とは大きく変わってしまいました。

本が売れないからと出版社は手当たり次第、新刊を出すようになり、書店は売れなければすぐに返品して、とっかえひっかえ陳列するようになったのです。

売れている本が良書とも限りませんし、書店に並んでいないから良書ではないというわけでもありません。

結果として、私たち読者は以前より手軽に本が読めるようになったのにも関わらず、自分に合った本、読みたい本に出会えない、選べないという状況になってしまいました。

このブログでは疲れた心が楽になる本をテーマにオススメ本を紹介して、少しでも病気で苦しんでいる皆さんの力になれればと考えています。

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